2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧
アミロイド関連画像異常(ARIA)は,アルツハイマー病予防薬アデュカヌマブ(抗アミロイド抗体)の第3相ENGAGE試験およびEMERGE試験で報告された最も頻度の高い有害事象でした.APOEε4キャリアでは,アデュカヌマブや他の抗アミロイド治療薬の臨床試験におい…
日本神経学会広報委員会では,以前より宣材資材として配布しておりました「脳神経内科にできること」(一般の方々へ)(医学生・研修医の方々へ)の改訂版を作成いたしました. また,広く一般の皆様に脳神経内科を知っていただくために,一般広報向けの病院…
New Eng J Med誌最新号に,臨床倫理のオーソリティBernard Lo教授(UCSF)が重要な標題の課題について解説しています.私もLo教授の教科書で臨床倫理を勉強しました(当科では患者さんの自己決定能力の判定もこの教科書の基準により決めています). 解説の…
学生講義に使いたいと思い,以前より古書店にお願いしていた標題の本(初版・3刷,1955年)が手元に届きました.有名なホムンクルス(ラテン語: Homunculus: 小人の意)の図をはじめ,美しい図や写真が掲載されています.この本はWilder Penfield教授(マギ…
「センメルヴェイス反射(Semmelweis reflex)」をご存知でしょうか?反射と言っても神経診察の教科書には載っていません.オーストリアの医師Semmelweis(1818-1865;図)は,出産した母親が産褥熱で死亡する原因が,分娩を担当した医師の手が汚染していたた…
世界一有名な人形「バービー」は,来年,デビュー65周年を迎えます.「私たち女の子は何でもできる」というスローガンのもと,バービー人形は建設作業員,教師,獣医から裁判官,科学者,医師に至るまで,あらゆる職業に就いてきました.しかし医療者や科学…
Cell誌最新号の報告です.早発型アルツハイマー病を来すプレセニリン1遺伝子変異を有するにも関わらず,70歳代になっても認知症を発症しない患者が報告されていました.全エクソーム解析を実施したところ,ApoE3遺伝子ホモ変異(R136S,Christchurch変異)…
前頭側頭葉変性症(FTLD)は分子病理学的に,タウ,TDP-43,FUS(fused in sarcoma)といったタンパク質の蓄積がみられるため,FTLD-Tau,FTLD-TDP,FTLD-FUSに分類されます.前者2つでFTLDの大部分(90%程度)を占めます. 最新号のNature誌にFTLD-FUSにお…
今回のキーワードは,long COVID患者では認知機能障害が顕著である,long COVID患者脳において神経炎症が生じている,COVID-19患者脳では老化細胞が増加する,3回のワクチン接種によりlong COVIDは73%抑制できる,ニルマトルビル・モルヌピラビルはlong COVI…
Science Newsに,標題の論文が紹介されていました.私は「猫派」で,2匹の猫(キキとレオ)のパパなので興味深く読みました.今回初めて知ったのですが,猫同士は通常ニャーと鳴かず,人間にだけ鳴くそうです(適応と進化により発達した戦術らしい).では猫…
スペインのJosepDalmau教授のグループから,自己免疫性脳炎が疑われる18歳未満の小児における抗神経抗体の種類と頻度を検討した研究が報告されています.2011年からの10年間で血清または脳脊髄液を検査した急性散在性脳脊髄炎以外の自己免疫性脳炎が疑われた…
Brain Nerve誌では,2年前からクリスマス特集号を企画し,2021年は「芸術家と神経学」,2022年は「映画を観て精神・神経疾患を知る」を刊行,非常に好評を博しました.そして今年は「アガサ・クリスティーと神経毒」です.一足お先に拝見しましたが,充実し…
「死にたい」と話される患者さんにしばしば遭遇しますが,そのようなときに患者さんや主治医の若い医師にどのように声をかけたらよいか悩みます.「死にたい」という気持ちが本当に強くなると,その先には安楽死や医師介助自殺(physician-assisted suicide;…
「COVID-19後遺症としての認知機能障害―病態機序と治療の展望―」という講演をさせていただきました.認知症の新しい危険因子であるCOVID-19について,最新情報にアップデートしご紹介しました.Long COVIDの病態機序はだいぶ明らかになりつつあり,COVID-19…